近年、仮想通貨市場が急成長する中、投資詐欺の被害もかなり増加しています。
高い利回りや新しい技術(仮想通貨)に惹かれて投資を始めたものの、詐欺に遭ってしまったという話は本当に後を絶ちません。
毎日、何かしらの投資詐欺のニュースが目に飛び込んできているような気がします…
※今日(2024/06/24)のヤフーニュース記事
「毎日安定した収益…保証」だまされた美容師の女性、4300万円失う
詐欺被害にあわれた方は本当にお気の毒ですが、自分の大切な資産は自分で守るしかありません。
この記事では、仮想通貨の投資詐欺の主要な手口をまとめました。
自分の大切な資産を守るために、、、
投資詐欺の手口を知っておいて損はないと思います。
【仮想通貨】投資詐欺の手口詳細解説
仮想通貨の投資詐欺はますます巧妙化していますが、いくつかの共通する手口があります。
以下は、投資詐欺の被害に合わないために知っておくといい詐欺手口の手法リストです。
順番に説明していきます。
ポンジ・スキーム
投資詐欺と聞くと、一番最初に思いつくのがポンジ・スキームです。
ポンジ・スキームとは簡単に説明すると、初期投資家からお金を集めて利益を約束し、後から参入する投資家の資金を使って配当を支払うといったような詐欺手法のことです。
当然、後から入ってくる新規参入者が減ると、この方法は破綻します。
詐欺グループは、金額が一番増えた頃合いを見計らって集まった資金を持ち逃げします。
実際に、初期の方の投資家は配当が入ってくる(後期参入者のお金)ので、詐欺かどうかが気付きにくいという困難な特徴があります。
フィッシング詐欺
フィッシング詐欺は、偽のウェブサイトやメールを使用して、ユーザーの個人情報やパスワードを盗む手口です。
こちらも仮想通貨に限らず、良く耳にする詐欺手法だと思います。
仮想通貨詐欺の場合は、「仮想通貨プロジェクトの公式サイト」などを装ったフィッシングサイトが存在します。
そのフィッシングサイトに誤ってユーザー情報を入力してしまったり、メタマスクウォレットなどを接続してしまったりすると、資産を抜かれて被害に遭うという事例がありますので、こちらも注意が必要です。
偽ICO(Initial Coin Offering)
ICOとは、Initial Coin Offering(イニシャル・コイン・オファリング)の略で、投資家から資金調達をするための手段の1つです。
この「ICO」という手段自体は詐欺ではありません。
詐欺に当たるのは、偽の「ICO」で実際には存在しない新しい仮想通貨やプロジェクトに対して、投資家から資金を集めるからです。
この手法も、仮想通貨界隈では割とよく聞く手法です。
こういう新規プロジェクトに投資する時は、必ず自分で良く調べるようにしなければなりません。
ポンプ・アンド・ダンプ
ポンプ・アンド・ダンプとは、詐欺グループがSNSなどを使って特定の仮想通貨を宣伝し価格を一時的に急騰させ、その後に高値で売り抜ける手口です。
SNS、特にX(旧ツイッター)やyoutubeなどで多くみられます。
インフルエンサーまがいの人たちが特定の仮想通貨の宣伝をしているのは9割方詐欺です(もし本物だと思うのなら、自分で徹底的に調べてくださいね)
「このコインはこれから上がる!」とか、、、
「いま買わないと乗り遅れる!」とか、、、
「仮想通貨歴3年の〇〇さんが言ってるし他のみんなも言ってるから期待!」とか、、、
このように煽ってどんどん価格をつり上げ、それを見た一般投資家が高値で購入した後に、価格が急落して損失を被ってしまうという感じです。
SNSでの投資案件は基本詐欺だらけなので注意してください。
仮想通貨交換所詐欺
信頼性の低い仮想通貨交換所が投資家の資金を集めた後に突然閉鎖し、資金を持ち逃げする手口です。
聞いたこともない取引所への資金入金の勧誘等も、まず詐欺の可能性大。
日本では扱えないコインだからと言って、海外取引所の名前を出してくる可能性もありますので気をつけてください。
また、大手業者だからといって安心もできません。
2022年11月頃には、当時業界2位の海外仮想通貨交換業者「FTX」ですら、顧客の資金を不正に流用したなどの理由で経営破綻しました。
当時の名のしれた仮想通貨業界2位でもコレです。
聞いたこともないような取引所に送金しないことはもちろんですが、大手だからといって大金を取引所に長く置いておくことはできるだけ避けましょう。
ここ最近では、DMMのビットコイン流出事件もありましたし…
日本の仮想通貨交換業者を利用する時も、もし聞いたこともないような取引所の名前が出たら、金融庁の「暗号資産交換業者登録一覧」に記載されているかどうかもチェックしてみてください。
高利回りの投資プログラム
非現実的な高利回りを約束する投資プログラムの詐欺手法です。
新規投資家の資金で初期投資家に配当を支払うポンジ・スキームの一種ともいえます。
参考までに、通常の株式投資でも約3〜7%が一般的な平均利回りの数字です。
仮想通貨の値動きが激しいとはいえ、高すぎる利回りのプロジェクト等には注意してください。
フェイクサポート詐欺
偽のカスタマーサポートを装い、ユーザーのアカウント情報や秘密鍵を取得する手口です。
たとえば、偽のサポートが電話やチャットでユーザーに連絡し、個人情報を引き出したりします。
メタマスクウォレットから資産を抜かれるなどの被害で多いです。
メタマスクウォレットの秘密鍵(シークレットフレーズ)を他者に知られてしまうと、いつ資産を盗まれてもおかしくない状態になってしまいます。
わかりやすくいうと、銀行の通帳とキャッシュカード(暗証番号も)を他者に預けている状態って感じです。
もし仮に、他者にこのような情報を教えてしまっていたとしたら、そのウォレットは捨てて新しいウォレットを作成してください。
マルチレベルマーケティング詐欺
マルチレベルマーケティングとは、簡単に言うといわゆる「ネズミ構」というやつです。
新規参加者を勧誘し、彼らからの投資によって利益を得る詐欺手法。
仮想通貨の場合、2015年頃に「ワンコイン(OneCoin)」という仮想通貨ベンチャーが、実際には存在しない仮想通貨を販売し、数十億ドルをだまし取った事件がありました。
エアドロップ詐欺
無料で仮想通貨を配布すると偽り、ユーザーの個人情報や秘密鍵を収集する手口です。
たとえば、エアドロップを装ったメールやSNSのメッセージやりとりで情報を盗んだりしてきます。
「おめでとう、ホワイトリストに当選しました!」とか、、、
「NFTを送付するのでアドレス教えてください!」とか、、、
ただで仮想通貨が貰えるからといって、よくわからないプロジェクトや他人とやりとりするのは控えることをおすすめします。
偽セレブリティの推薦
有名人やインフルエンサーが特定の仮想通貨を推薦していると偽り、投資を促す手口です。
詐欺グループが有名人の偽アカウントを作りそれを利用してSNSで投稿したりしています。
情報を見る場所や人にも注意するようにしてください。
クラウドマイニング詐欺
仮想通貨のマイニングを代理で行うと偽り、投資家から資金を集める詐欺です。
2024年4月にビットコインの半減期がありましたが、ここ最近ではマイニングの旨味が薄れてきていることからあまり聞かなくなくなった手法です。
偽アプリケーション詐欺
正規のウォレットや取引所を装った偽のアプリケーションを提供し、ユーザーの情報や資金を盗む手口です。
たとえば、Google PlayストアやApp Storeで偽のウォレットアプリが配布された事例があります。
このようなアプリをダウンロードする場合は、必ず公式サイトからダウンロードするように心がけると良いです。
その際、その公式サイトも本物かどうか注意が必要です。
仮想通貨の投資詐欺被害を防ぐための対策方法
仮想通貨投資詐欺から身を守るためには、以下の対策を講じることが重要です。
これらの対策を実践することで、詐欺被害のリスクを大幅に減少させることができます。
情報の確認とリサーチを徹底する
投資を行う際は、必ず投資を検討している仮想通貨やプロジェクトの公式ウェブサイトやホワイトペーパーを精読して、内容の信頼性を確認することを徹底してください。
これをするだけでも、詐欺被害に合う確率はグッと減るハズです。
しっかりと準備されてきたプロジェクトや運営は、このような点も抜かりなく記載されています。
逆に、内容が薄っぺらいプロジェクトや、少しでも疑問に思う点があったのなら、仮想通貨での投資は踏み止まるべきです。
SNSの情報を信じない
SNSで「仮想通貨で〇〇万儲かった!」とか「これから上がる銘柄!」といった投稿や広告、LINEなどのグループチャットへの誘導とかはほぼ高確率で詐欺です。
なので、「SNSの投資情報は信じないこと」です。
近年の詐欺の多くはSNS絡みが多いので、これを徹底するだけでも詐欺に合う確率は減らせます。
セキュリティ対策を強化する
仮想通貨取引所アカウントなどには、できるだけアカウントに二段階認証を設定して、セキュリティを強化しましょう。
二段階認証には「Google Authenticator」や「Authy」などのアプリを使用するといいです。
あと、パスワード等もなるべく強力なパスワードを使用するようにしてください。
フィッシング詐欺に注意する
フィッシング詐欺に合わないためには、メールやメッセージ内のリンクをクリックする前に、必ずURLが正しいかどうかを確認します。
そして一度公式サイトを訪れたら、そのURLをブックマークして直接アクセスすることを推奨します。
万一、不審なサイトに飛んでしまっても、個人情報やパスワードを入力したり、ウォレットを接続したりしないように注意してください。
不自然な高利回りを警戒する
異常に高い利回りを約束する投資プログラムは詐欺の可能性が非常に高いです。
現実的な利回りを期待し、過度に魅力的なオファーには慎重になるべきです。
あと、投資先のプロジェクトや会社の実態を確認することもおすすめです。
架空の住所等を使用している怪しい企業もあったりしますので、こちらも投資する前には調べてみてください。
個人情報と秘密鍵を厳重に管理する
メタマスクウォレットなどの秘密鍵はオフラインで安全に保管し、誰にも共有しないようにします。
ペーパーウォレットやハードウェアウォレットを利用するのもアリです。
あと、ウォレットや取引所のアプリケーションは常に最新のバージョンに更新してください。
バージョンが古いと、情報漏洩の危険性も上がりますので。
相談できる人がいるならアドバイスを求める
身近に信頼に足る、投資に詳しい人や仮想通貨の専門家・金融アドバイザーがいるのなら、投資をする前に相談するといいです。
投資に詳しいプロの意見を取り入れることで、詐欺のリスクを減少させることができます。
まとめ
以上、仮想通貨の投資詐欺手法の全貌とその対策についてでした。
詐欺の手法は、この他にもたくさんあると思いますが、、、
今回まとめた詐欺の手口だけでも内容を理解し、注意深く行動することができれば、仮想通貨での投資詐欺にあう確率はずいぶん減らせるハズです。
仮想通貨の詐欺被害に合わないためにも、信頼できる情報源を活用し、常に疑わしい点を確認するようにしてください。
自分の資産は自分で守るしかありません。
詐欺の手口も巧妙なので、被害確率を完全にゼロにすることは難しいですが、、、
できるだけ被害に合わないように、自分の防御力を高めていきましょう!